橘玲「シンプルで合理的な人生設計」
年始になり、図書館に予約していた書籍の貸し出し可能の通知がどどどっと届きました。
年始一冊目は橘玲さん。
今時のタイパ、コスパ重視の投資や仕事術についてかな〜などと思って読んでみたらそうではありませんでした(笑)人間には努力の限界があること、経験則に基づく法則があること、統計学から見て最適解を選ぶことができること等など、「変えられないものは受け入れ、変えられるものを変えてゆけば良い。」「人生のシンプルな土台さえ築き上げてしまえば、あとは勝てない戦いはしなくてよい。」と言った、生きやすさを提唱する本でした。
自由な人生を、社会資本、人的資本、金融資本を優先順位をつけて合理的に設計するための戦略についての手引き、といったところでしょうか。
勿論、橘さんのことですので、書籍内のエビデンス、統計、引用は具に記されてはいますが、読んでいて心が落ち着く一冊でありました。
文章も読みやすくわかりやすい。
選択しない選択
本書の中で心に響いた箇所が、「エッセンシャル思考」についての件です。
”大事で重要なことにに集中する。優先順位の低いものを切り捨ててやることを計画的に減らす。そうすると仕事や勉強の質が上がり、ものごとをコントロール、正しいことをしている充実感が得られる”
といった内容です。(人的資本内容の件を省略して書き記しております)
エネルギーを分散させるのではなく、一極集中しシンプルに勝てる戦をする。
特に、選択肢は少なければ少ない方が良い、といった提唱は思わずうなづきました。ちょうど昨日、散歩がてら初詣に出かけた際に、ホリエモンさんのYouTubeで「AIの脳(深層理解度)は全人類の半数の能力を超えてきている。人間の脳は余計なことを考えないように、切り捨てるようにできている」といった内容の発信を聞いていたので、理解がしやすかったですね。
選択しないために、「選択する」、という戦略はもっともっと自分の生活の中に組み込んでいかないといけないなぁと思いました。私たちの生活は時間が圧倒的に足りないですからね。
パーソナリティに合わせた合理性
著者もおっしゃっていますが、最後は自分のパーソナリティに合わせた合理的な人生設計をするべきであり、それでも不合理なことが多々起きます。ただ、不合理があるからこそ人生は面白い。
一見するとミニマリズムに通じる話でもあるのですが、結局のところ若い層の「タイパ」が必要になる要因は人間関係、交友関係、しいてはSNS、コミュニティであり、それらとどう関わるのか、自分のパーソナリティや展望に合わせて取捨選択することも必要であると説いています。
何かを得る、というよりは優先順位の低いもの、時間を泥棒されるものは積極的に切り捨てることも大事なんですよね。もっと若い頃に意識できていたら。。。いや、今だから心に響くのかもしれませんが。
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